中学の養護教諭・莉生は、かつてこの学校で行われていた性暴力について知り、さらに今また、そのおぞましい行為が進行中であることを知る。現在進行形で被害を受けている紗月。そして過去に被害を受け、自己否定の地獄にいる遥――。彼女たちの助けになろうと奔走する莉生。自分に降りかかっている被害を、莉生にやっと話せそうになった紗月。莉生は家庭訪問を提案し、被害などないだろうと高を括って訪問を渋る担任とともに、紗月の家を訪れる。しかし、性被害の被害者にとって、被害を口にすることは想像以上に難しく…。被害を食い止めようとする莉生に対し、他の教師は理解を示すどころか、疎ましさをあからさまに示してくる。たった一人の闘い、その先に光を灯すのは……?
他の教師や保護者からの信頼も厚く、生徒にも人気の教師・杉崎。彼が生徒・沙月に性的暴力をふるっていることに気づいた莉生だが、学校側は杉崎を信頼し、莉生は職員室で完全に孤立する。その杉崎は過去にも同様の性暴力を行っており、その被害者・遥はその被害以来、自分を取り戻せず、自らを責め続ける日々を送っている。さらに愛結佳という、新たな被害者が生まれようとしていた――。学校に来れなくなり、家庭も崩壊寸前にある沙月。自傷行為を繰り返す遥。そして無垢な心で杉崎に近づく愛結佳。すべての問題を一人で抱え込むことになった莉生は、自らのプライベートをも犠牲にし始めていた。その危険すぎる状況から莉生を救ってくれたのは、ある意外な出会い――。大反響のスクールセクハラ(学校内の性暴力)を描く問題作、逆襲開始の第3巻!
校内で完全に孤立しながらも、生徒への性暴力の常習者・杉崎を少しずつ追い詰めようとする莉生。新たな被害を何とか食い止めることができ、職員の中に、理解者も少しずつだが生まれはじめた。しかし、莉生が孤立していたことは、ある別の意味での問題を生んでしまっていた――。過去の性被害からなかなか立ち直れない被害者。自責の念をどうしても消し去ることのできない被害者。そして被害を未だ認識できない被害者、そして……そこにつけ込む卑劣な加害者。被害者支援のあり方を問われ直し、莉生はまた一つ成長して、加害者に立ち向かっていく――!スクールセクハラ(学校内の性暴力)を描く問題作、いよいよ佳境の第4巻!
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